久し振りに |
ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク
B級娯楽映画に徹しつつも、1が持っていた原始に対するロマンもちゃんと伝わってくるジョー・ジョンストンの『ジュラシック・パーク3』が好きなので、これはジュラシック・パークとは呼びたくない。(ハ虫類顔のサム・ニールがいないし)
が、『宇宙戦争』の前段階としてこの映画は重要であるような気がしなくもないので、無視することもできないという・・・。
どう考えても娯楽映画に合っているとは思えないヤヌス・カミンスキーの重たい画面、無駄に複雑な家族関係、首をかしげる位愚かな登場人物、車が崖に落ちていくシーンに代表される偏執的な描写・・・・・。
悪意や悲劇にアクセルを思いっきり踏み倒しそれらで画面を真っ黒に塗りつぶすことも、今までのように能天気に明るく楽しい娯楽作品を撮ることもできない当時のスピルバーグの苦悩がうかがえるようで、こっちまで溜息をつきたくなってしまう。まるでダークサイドに落ちそうなアナキン・スカイウォーカーを見つめているかのよう。なんでジュラシック・パーク観てそんな気分にならなきゃならないのよって思ったので僕は嫌いですが、スピルバーグファンなら観るべきだとは思います。しかし、この頃にトビー・フーパーと組んでほしかったなぁ。