ブレイド3公開するぞ記念 |
馬鹿が戦車でやってきた!な映画。吸血鬼とダンピールの戦いの話デス。
製作スタッフが凄い馬鹿ぞろい。
かませ犬の役をとても楽しそう演じるB級オタ監督、スティーブン・ノリントン
タイタニックのオファーを蹴ってまで吸血鬼の親玉を演じるB級専門二枚目、スティーブン・ドーフ
そして製作にも関わり、ブレイド3では自分が監督できないことに切れて訴訟まで起こす真の馬鹿、我らがウェスリー・スナイプス!(注1)
そして馬鹿はやることが違う。
劇中でやけに東洋人が多い。これは多分、わざわざスタントのレベルを上げるために功夫の本場・香港出身の精鋭達を起用しているからだと思われる。(注2)
吸血鬼の映画なのに!
そのため、「オタク共のなんちゃってアクションとは違うんだよ!」とマトリックスを挑発するかのようにアクションはすばらしい。ばしばし敵をなぎ倒し、いやというほどバカッコイイポーズを見せてくれます。(一人倒したらいちいちポーズ取るんじゃねぇかな?ってぐらい頻繁にポーズをとる)素晴らしいぜスナイプス兄貴!久保帯人にぜひ見せてあげたいよ(注3)
設定も馬鹿なものばかり。
吸血鬼になるのはにんにく注射である程度防げちゃうし、吸血鬼の日光も日焼け止めクリームを塗れば大丈夫♪
・・・っておい、そんなアホなと突っ込みの入れたくなるものばっか。OKOK、楽しいから。
しかし、どうやらこちらの製作スタッフは脳みそまでB級と筋肉でできていたのか、決めポーズとB級的小ネタを考えてばかりで、ストーリーに力を入れるということは全く考えてませんでした・・・。
そしてマトリックスとブレイド、どちらが映画史に残ったのかは言うまでもなく。まぁしょうがない、当然の帰結だ。
しかし断言していいね、これB級映画の名作ダヨ。
ガングレイブが成し遂げたかったことがここにある!
(注4)
★★★★☆
注1・・・鉄拳5のレイブンとランブルフィッシュのオービルの元ネタのような気がしてしょうがない。特にオービル、「スナイプスルー」って必殺技あるし。
注2・・・ただの監督の趣味という説もあるが、どちらにしても吸血鬼映画でこんなことやる馬鹿はこいつらだけ。彼らにとって吸血鬼という設定は、にんにく注射や日焼け止めクリームなどギャグのためのものでしかないらしい。
注3・・・トライガンの内藤 泰弘を師匠とするジャンプの人気漫画家。Mrオサレ。僕は彼が第2の冨樫(問題児という意味で)になるんじゃないのかなー、と期待していたのだが、最近のブリーチを見ているとその称号を得るには頭の容量が致命的に足りないなと思ってもうそう呼ぶことはやめた。
注4・・・高校の仲間内で伝説になったゲーム。ゲームをやって10分ほどで「自分がボタンを連打しているだけ」であることに気づいて飽きる。ライフがあぶなくなったら物陰に隠れてライフを回復するアクションゲー界1のセコさを持つボスとか異様に豪華な声優陣とか飛ばせない社名ロゴとかバカゲーの要素満載。これも馬鹿なんだけど、楽しめないからなぁ・・・。
2005 7 20 追記
黒人映画という枠でブレイドを観た場合、ブレイド対吸血鬼を黒人対白人の暗喩にしないために吸血鬼側に多数の人種を取り入れた、という見方をすることができるのについ最近気がついた。
純血種にも黒人が配置されていたり、何よりフロストが吸血鬼の中で被差別者であるのでそういう裏の読み方がしにくい。同じような題材のアンダーワールドがそのような見方、貴族階級と労働者階級の戦いの暗喩をできてしまうことを考えると思った以上にこの映画は考えられて作られているのかもしれない。