映画レビューを |
IDはここと同じくunuboreda
最近は書きたいことをうまくまとめることができない場合が多くて、知識を吸収して走り書きを残しておくことぐらいしかできてない。だけど、一月に1~2本くらいは書けたらいいなと思っている。
まぁ頑張ります、適当に。
立喰師列伝
写真を捉えて移動していくカメラ
延々と言葉を飛ばし続けるナレーション
身体性を削がれ亡霊のような登場人物・・・。
嘘に嘘を塗り固め描かれる虚構の日本史は、それは確かに嘘には違いないがある真実、今巷に溢れている過去への幻想なんて嘘っぱちでしかないという真実を打ち抜いている。
これは世界で評価されるまで、アニメで変なことをやっているアウトサイダーでしかなかった押井守の脱臭されていった日本に対する辛辣なカウンターだ。下らない国家主義にも他国へのへつらいにも染まらない、嘘でありながらもっとも信用のおける日本人の日本人による日本人のための日本史だ。
文芸雑誌が平気で昭和30年を美化している中で、この映画が世の中に響くことができずに、小さいサークル内で笑われるだけなのが僕には哀しい。彼がパトレイバーの中でバブルの裏側を暴いたときもそうだったのだろうか・・・。