キングコング |
正月早々、朝の10時に猿人類を観に映画館へ行く。
観客は1桁しかはいっておらず、俺の視界に存在する座席には誰も座っていなかった。
悲しいかな、キングコングという名は映画ファンでない人にとっては足かせでしかないのだろう。
恐竜や未来の機械が見世物として味気なくなってしまった現在に、なんで大猿なんか金を払って観にいかなきゃならないのか。今は剣と魔法の世界が観たいんだ。女性が文化の主権を握っている日本ならなおさらである。いくら愛を強調したところでゴリラにロマンを抱けるはずがないわけで、みんなハリーポッターへ足を運ぶ。
かく言う自分も冗談半分といいますか、心のどこかでこんなの観にいっていいのかしら、と思っていたりしたのですけど、ネットの評価を信じてよかった。
多分00sでこれ以上の娯楽作品は出てこないと思います。
3時間だれることないどころか、だれてちょっと休ましてくれと思う位延々とスペクタクルがスクリーン上で繰り広げられる。やれ原住民の儀式だ、やれ恐竜の群れだ、コングと恐竜がバトルだ、蟲の大群だ、ワームの群れ、巨大コウモリだ、コングの生け捕りだ、わーわーわーと退屈する暇を与えてくれない。レストランで水を頼んだら水槽を持ってくるようなサービス過多。見ているこっちはひたすら笑わされるようなもので、劇場をでた後に満足と共に物凄い疲労感を感じました。
コングへの愛情が溢れているが故に壊れているように感じた物語など、作品として軋みは結構多いと思いましたけど、これほど劇場で観ないと意味がないと思った作品はないです。今年の1発目は大当たりでした。